日本海に浮かぶ新潟県の佐渡島は、一周約280kmの広大な日本海側最大の島で、独特の歴史と文化を持つ場所です。この島は日本で唯一、鉱山を持つ島として知られ、古くから金が採れる場所としても有名です。
江戸時代には、徳川家康によって幕府直轄地(天領)として開発が進められ、その後、採掘された金や銀は江戸幕府の財政を支える重要な役割を果たしました。
また、佐渡島は自然が豊かで、新鮮な魚介類や希少な佐渡牛、さらには魚沼産に並ぶブランド米など、食材の宝庫としても知られています。「佐渡天然ブリカツ丼」などのご当地グルメも楽しむことができ、訪れる人々に豊かな食文化を提供しています。
今回は、この魅力あふれる佐渡島を巡る日帰り観光モデルコースを紹介します。歴史的なスポットや自然の絶景、地元のグルメスポットを含め、佐渡の魅力を存分に体験できるコースを提案していきます。
佐渡観光モデルコースの概要
では、佐渡を効率よく巡る一日観光モデルコースをご紹介します。このコースは、佐渡の歴史と文化を堪能できるスポットを巡りながら、地元の魅力を満喫するルートです。
✅佐渡観光モデルコース
両津港 佐渡汽船ターミナル
: 佐渡島への玄関口で、多くの観光客が訪れる主要ターミナル
→ 車で約15分 →
トキの森公園
: 絶滅危惧種のトキを保護・展示している公園
→ 車で約35分 →
史跡佐渡金山
: 江戸時代から昭和にかけて稼働した日本最大級の金山跡。金山資料館も必見
→ 車で約4分 →
国史跡 北沢浮遊選鉱場跡
: かつて佐渡鉱山から採れた鉱石の処理場として建てられた施設の遺構
→ 徒歩で5分 →
佐渡奉行所跡
: 江戸時代に佐渡金山を管理していた奉行所の跡地で、歴史的な建物が残されています
→ 車で約25分 →
尖閣湾揚島遊園
: 一帯は海中公園となっており、揚島遊園の展望台からは全景が一望できる
→ 車で約36分 →
妙宣寺
:かつては佐渡守護代竹田本間氏の居城で、今もどことなく城跡の雰囲気を残しています
→ 車で約2分 →
大膳神社
: 品格漂う能舞台をもつ日野資朝卿ゆかりの社
→ 車で約8分 →
佐渡歴史伝説館
: 佐渡の歴史や伝説を等身大ロボット人形がリアルに再現。中世佐渡の歴史に触れられます
→ 車で約16分 →
佐渡西三川ゴールドパーク
: 佐渡最古と伝わる「西三川砂金山」跡地に建つ体験型資料館。金採掘体験ができる
→ 車で約15分 →
たらい舟力屋観光汽船
: 佐渡の伝統的なたらい舟を体験出来たり、モーターボートで水上散歩ができる
→ 車で約7分 →
宿根木集落
: 北前船の寄港地として発展した小木海岸の入り江の集落
佐渡観光モデルコースは、まず両津港からスタートします。最初の目的地は「トキの森公園」で、佐渡の象徴であるトキを観察しましょう。その後、佐渡観光のメインスポット「佐渡金山」に向かいます。
次に、近くの「佐渡奉行所跡」と「北沢浮遊選鉱場跡」を訪れ、佐渡の歴史に触れます。その後は「大膳神社」と「妙宣寺」の歴史ある寺社を巡り、小木港方面へ移動。「佐渡西三川ゴールドパーク」で金採掘を、「たらい舟力屋観光汽船」でたらい舟を体験します。
最後に「宿根木集落」で江戸時代の街並みを楽しんでください。これにより、佐渡島を効率よく巡ることができるモデルコースが完成します。
なお、佐渡島内の移動手段として、バス、タクシー、観光バスなどがあります。時間を気にせず島内を移動するには乗用車、レンタカーがお勧めです。詳細は以下をチェックしてみてください。
▶佐渡島内交通
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佐渡島へのアクセス方法
佐渡島へは、新潟港と両津港を結ぶ新潟航路、または直江津港と小木港を結ぶ直江津航路を利用できます。新潟港からはカーフェリーで約2時間30分、ジェットフォイルでは約65分で到着します。
▶佐渡汽船
東京からは新幹線とジェットフォイルを乗り継ぐことで、最短約4時間で佐渡島にアクセスできます。
▶東京から佐渡へ(さど観光ナビ)
新幹線や飛行機のチケットは、「ホテル・旅館」と組み合わせたダイナミックパッケージでお得に購入することができます。このようなサービスは、以下の旅行会社で取り扱われているので、ぜひチェックしてみてください。
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そのほか、新潟の観光スポット・モデルコースは以下の記事で解説しているので合わせてご覧ください。
佐渡観光に便利な人気宿泊施設ガイド
佐渡観光を満喫するには、1泊2日の滞在がおすすめです。ゆったりとした時間の中で、佐渡の魅力を十分に満喫できます。
宿泊施設は両津港や相川地区に集中しており、大型の温泉旅館からアットホームな民宿まで、100軒以上がそろっています。特に、佐渡金山がある相川地区では、オーシャンビューのホテルが人気です。
中でも「春日崎温泉 ホテル大佐渡」は、昭和39年創業の老舗ホテルで、全室から日本海を一望できるオーシャンビューが楽しめるほか、露天風呂からの絶景も魅力です。
そのほか、「ホテル吾妻」は7000坪の庭園に建つ静かなホテルで、日本の夕陽百選の絶景と佐渡の旬の味覚、オーシャンビューの露天風呂を堪能できます。詳細は以下リンクをチェックしてみてください。
佐渡観光モデルコースに含まれるスポットの見どころ
次に、モデルコースに組み込んだ佐渡の観光スポットを一つずつ詳しくご紹介します。
トキの森公園
トキの森公園は、間近でトキに会える観光スポットで「トキ資料展示館」と「トキふれあいプラザ」の二つの施設があります。
「トキ資料展示館」では、トキの生態や歴史、保護の取り組み、、野生復帰などの資料を多数展示。「トキのふれあいプラザ」では飼育しているケージ内の植栽や水田等を佐渡の自然に近い状態にしており、トキの飛翔、採餌、抱卵、巣立ちなどのトキの生態を間近で観察することができます。
トキの森公園
所在地/佐渡市新穂長畝383-2
TEL/0259-22-4123
営業時間/8:30~17:00(最終入場は16:30)
定休日/毎週月曜日(3月~11月までは無休)、年末年始
料金/環境保全協力費として大人400円、小人100円
▶公式ホームページ
佐渡金山
佐渡金山は、江戸時代初期の1601年に開山され、平成元年まで約400年間にわたって金と銀の採掘が行われた、日本最大の金銀山です。
現在は観光地として整備されており、遺跡内には「江戸金山絵巻(宗太夫坑)」コースと「明治官営鉱山(道遊坑)」コースの2つの見学コースが設けられています。どちらも所要時間は約30〜40分です。
「江戸金山絵巻」コースでは、江戸時代の手掘り坑道や採掘跡を巡ることができ、歴史の息吹を感じられる内容となっています。一方、「明治官営鉱山」コースでは、トロッコなどの設備が創業当時のまま残されており、明治期以降の鉱山技術を学べます。
特に「道遊坑」は、国の史跡・重要文化財・近代化産業遺産に指定されており、世界的にも類を見ない貴重な遺跡として知られています。
佐渡金山
所在地/佐渡市下相川1305
TEL/0259-74-2389
営業時間/8:00~17:30(4月~10月)
8:30~17:00(11月~3月)
定休日/年中無休
料金/共通券大人(中学生以上) 1,500円
交通アクセス/両津港から車で約60分
▶公式ホームページ
佐渡奉行所跡
佐渡奉行所跡は、慶長8年(1603)に金銀山と佐渡一国を治めるために建てられた佐渡奉行所の跡です。金脈の発見により、佐渡は天領(幕府の直轄地)となり、江戸幕府は相川に佐渡奉行所を置きました。
焼失と再建をくり返し、明治時代には役所や学校としても使われてきましたが、1942年の火事で全焼。その後、1994年に再度国の史跡に指定されたことで、2000年に一部が復元されています。
当時の奉行や役人が仕事をしていた建物「御役所」内には、裁判の場であった「御白州」や、金精製に使う鉛板(レプリカ)があります。
また、採掘した鉱石から金銀を取り出す工場「寄勝場」も復元されており、鉱石の選鉱過程を体験することができます。
佐渡奉行所跡
所在地/佐渡市相川広間町1-1
TEL/0259-74-2201
営業時間/8:30~17:00
定休日/12/29~1/3
料金/大人:500円、小・中学生:200円
▶公式ホームページ
北沢浮遊選鉱場跡
北沢浮遊選鉱場跡は、かつて採掘された鉱石から不用鉱物を取り除く「選鉱」という”鉱石処理”をするために使われていた施設の跡地です。
1930年代後半、戦時下の大規模な設備投資によって建造されたこの施設は1ヶ月で5万トン以上の鉱石を処理できることから東洋一の選鉱場と言われていました。
しかし1952年(昭和27年)の鉱山大縮小に伴い施設は廃止。わずか20年足らずでその役目を終え、現在は広場として整備されています。
巨大な建物の残骸には草や苔が生え、まるでジブリ映画の「天空の城ラピュタ」のような幻想的な世界観が広がっています。
北沢浮遊選鉱場跡
所在地/佐渡市相川北沢町3-2
TEL/0259-67-7633
料金/入場無料
▶公式ホームページ
尖閣湾揚島遊園
「尖閣湾」は、30m級の尖塔状の断崖が約3㎞にわたって連なる海岸に広がる5つの小湾の総称で、尖閣湾揚島遊園は、その尖閣湾の第5景「揚島峡湾」に建つ観光施設です。
つり橋「遊仙橋」は、映画『君の名は』のロケ地となったことでも有名で、橋を渡った先にある展望台からは雄大な尖閣湾が一望できます。
そのほか、3月中旬頃から11月下旬頃までは海中透視船(グラスボート)が運航しており、湾と海の美しさを間近に感じることができます。
尖閣湾揚島遊園
所在地/佐渡市北狄1561
TEL/0259-75-2311
営業時間/8:00~17:00(閉園、時期により異なる)
定休日/無休
入園料/大人500円,小人300円(海中透視船は別料金)
交通アクセス/両津港から車で約60分
▶公式ホームページ
妙宣寺
妙宣寺は、佐渡配流の日蓮に仕え、熱心な法華経信者となった遠藤為盛(阿佛房日得上人)が、1278年、妻の千日尼と共に自宅を寺として開いたのが始まりと伝わります。
かつては佐渡守護代竹田本間氏の居城で、今もどことなく城跡の雰囲気を残しています。
境内にある高さ24.11mの五重塔は、文政8年(1825)に建立された県内唯一のもの。建築様式は和様の三間五重塔婆で、屋根は宝形造桟瓦葺(旧こけら葺)、天辺に江戸風の相輪を備えています。国の重要文化財に指定されています。
妙宣寺
所在地/佐渡市阿仏坊29
TEL/0259-55-2061
大膳神社
現在も30以上もの能舞台が残るほど古来より「能」が盛んな佐渡島。ここ大膳神社には、現存するなかでは島最古といわれる、歴史ある茅葺き屋根の能舞台が立っています。
日輪が絵描かれている舞台としても珍しく、貴重な能舞台。毎年6月、この舞台で薪能が催されますが、舞台を見学するだけでも十分楽しめます。
大膳神社
所在地/佐渡市竹田562-1
TEL/0259-55-2953
佐渡歴史伝説館
佐渡歴史伝説館は、佐渡島にゆかりのある歴史上人物や伝説を等身大ロボットなどで紹介する体感型ミュージアムです。
1階は、順徳上皇の配所の月、日蓮聖人の塚原問答、世阿弥の雨乞いの舞など有名なシーンを精緻な動きで伝えます。2階には佐渡の風土をテーマにした写真とオブジェを設置。人間国宝・佐々木象堂記念館(蠟型鋳金)も併設。佐渡の味覚を味わえる食事処も人気です。
佐渡歴史伝説館
所在地/佐渡市真野655
TEL/0259-55-2525
営業時間/4月~11月/8:30~16:30
12月~3月/9:00~16:30
定休日/無休
料金/大人900円、小人400円
▶公式ホームページ
佐渡西三川ゴールドパーク
佐渡西三川ゴールドパークは、佐渡最古といわれる砂金山跡近くに建つ体験型の資料館です。誰でも手軽に砂金とり体験ができ、お土産で持ち帰ったり、記念に加工することもできます(有料)。
そのほか、金の歴史が分かる展示室や、菓子類や貴金属などオリジナル商品を扱う売店も併設されています。
佐渡西三川ゴールドパーク
所在地/佐渡市西三川835-1
TEL/0259-58-2021
営業時間/8:30~17:00(時期により異なる)
定休日/無休
料金/大人1,200円、小人1,000円(砂金採り体験料含む)
▶公式ホームページ
たらい舟力屋観光汽船
たらい舟は、狭く入りくんだ岩礁が多い小木海岸でワカメやアワビ、サザエ採りのために、小廻りがきき自由に操作できるように考案されたもので、その発祥は明治頃です。
洗濯桶から改良に改良を重ね、現在のたらい舟になったと言われています。
小木地区の各漁港では、今もなお漁船として使われており、観光たらい舟の乗船体験は佐渡観光の定番となっています。また、モーターボートも爽快感あり、佐渡版「青の洞窟」めぐりも人気を集めています。
たたらい舟力屋観光汽船
所在地/佐渡市小木町1935
TEL/0259-86-3153
営業時間/8:20 – 17:00 ※季節により変更あり
料金/大人:700円、小人:400円
▶公式ホームページ
宿根木集落
宿根木は、佐渡金山が栄えた17世紀を経て、北前船の寄港地として発展した小木海岸の入り江の集落です。迷路のような路地に今も100棟を超える板壁の民家が密集しています。
人口が増えるにつれ、谷を切り崩し、川を埋めて宅地を広げられました。「三角屋」は三角形の敷地に合わせて建てられており、集落の巧みな土地利用の工夫を示しています。
町並みは、国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定。現在では民家3棟が公開され、集落全体が船の仕事に従事した歴史を今に伝えています。
宿根木集落
所在地/佐渡市宿根木
TEL/0259-27-5000(佐渡観光交流機構)
▶公式ホームページ
また、宿根木周辺での宿泊は「御宿 花の木」が評価が高いです。2000坪の敷地の中に築180年の古民家を移築した建物で、佐渡の新鮮な海の幸・山の幸をふんだんに楽しめます。
佐渡観光をもっと楽しむためのガイドブック
佐渡観光をもっと深く楽しみたい方には、以下の観光ガイドブックが役立ちます。これらのガイドブックは、モデルコースには含まれていない隠れた名所や地元ならではの体験情報も豊富に掲載されています。
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【佐渡観光モデルコース】まとめ
今回は、佐渡観光モデルコースについて解説してきました。
佐渡島行きのフェリーが運行している新潟港までは、東京から上越新幹線に乗って、約2時間30分~3時間で行くことができ、新潟市内の観光も合わせて2泊3日での旅行が楽しめます。
新潟市内の観光モデルコースは以下の記事で解説しているので合わせてチェックしてみてください。今回は以上です。佐渡観光の参考になれば幸いです。