年間1,000万人を超える参拝者が訪れる「成田山新勝寺」は、真言宗智山派の大本山です。御本尊である「不動明王」は「成田のお不動様」の名でも知られています。
1,080余年の歴史をもつ成田山新勝寺の境内には、国指定重要文化財や数多くの堂塔伽藍があり、ご利益もさまざま。成田国際空港に近いことから、多くの旅行者が訪れます。
今回は、そんな成田山新勝寺の見どころとモデルコース、所要時間について解説していきます。
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【成田山新勝寺】回り方と観光所要時間
まずは、成田山新勝寺で参拝すべきスポットとモデルコースをご紹介します。
成田山新勝寺の参拝すべきスポットとモデルコースは以下の通りです。
✅成田山新勝寺の参拝すべきスポット一覧
- 成田山新勝寺・総門
- 【重要文化財】仁王門
- 【成田山新勝寺】大本堂
- 【重要文化財】三重塔
- 【重要文化財】釈迦堂
- 奥山広場
- 【重要文化財】額堂
- 【重要文化財】公明堂
- 【パワースポット】雄飛の滝
✅成田山新勝寺の回り方・観光モデルコース
成田山新勝寺の回り方は総門から参拝し、重要文化財である「仁王門」を見学、そして大本堂へ向かいます。時間のない方はここまでの参拝になります。所要時間は10~15分ほどです。
大本堂から奥に進むと、以前使われていた本堂や重要文化財の建造物、占いで有名な奥山広場などがあります。
成田山新勝寺を一周するモデルコースは距離にして2.7㎞の道のり。のんびりと参拝して所要時間は1時間~1時間半ほどかかります。時間ない方でも成田山新勝寺の「重要文化財」はチェックしておきましょう。
【成田山新勝寺】参拝スポットと観光の見どころ解説
ではここからは、成田山新勝寺の参拝スポットと観光の見どころについてそれぞれ解説していきます。
【成田山新勝寺】総門
成田山新勝寺の総門は2007年に建立された比較的新しい建造物です。以前は簡略した門しかありませんでした。世界最古の会社「金剛組」の宮大工によって造られています。
総門の上部蟇股には十二支が描かれ、 二階部分には「生まれ本尊の八体仏」が奉安されています。
総門をくぐり、左側に見えるのは「光輪閣」です。本坊であり客殿として使用されています。
【重要文化財】仁王門
1830年に再建された「仁王門」は国指定重要文化財です。正面にある提灯は、昭和43年(大本堂建立時)に東京築地の魚河岸の旦那衆が奉納したもので、重さは800㎏あります。
「仁王門」は、江戸時代から伝わる非常に重要な建造物です。見学の際は、以下のポイントをチェックしてください。
- 「成田山」と書かれた大額(提灯上部)
- 「琴棋書画」(仁王像上部)
- 「龍馬(りゅうめ)」頭は龍・足は馬(提灯上部)
- 「仁王像」密教では「万物の根源」の象徴。
- 「仁王門の裏仏」 1706年に佐倉藩主稲葉正通氏寄進されたもの。多聞天と広目天。
- 「左右側面の羽目板」2m程の欅の大木で造られた一枚板。
大本堂までの石段
大本堂までの石段は、下から17段・3段・33段、全部で53段です。分かれた石段は東海道53次に由来しています。
仏の道を求める者が、53人の善知識人から深い智慧と大いなる慈悲の心を身に付けました。お不動様にお参りする際にそのことを思い浮かべ、「深い智慧と大いなる慈悲の心」を深められるよう願い作られたといわれています。
【成田山新勝寺】大本堂
大本堂は、1968年に建立された最も重要な御護摩祈願を行う中心道場です。堂内に不動明王を中心とする四大明王、平成大曼荼羅が奉安されています。
成田山新勝寺で毎年行われる節分祭でテレビに映るのがこの大本堂です。
【重要文化財】三重塔
重要文化財である新勝寺の三重塔は、1712年に建立された高さ27mの塔です。四方には描かれた「十六羅漢」が見どころ。十六羅漢とは、釈迦の弟子のなかで特に優れた代表的な16人の弟子のことです。
また、雲水紋の彫刻の入った「各層の垂木」も見逃せません。一層目に描かれている龍は阿吽があり、二層目は麒麟、三層目は獏が描かれています。
【重要文化財】釈迦堂
重要文化財である釈迦堂は、1958年に建立された現在の大本堂の前の本堂です。開運厄除けお祓い祈祷所として使用されています。
見どころは、堂周囲の二十四孝や五百羅漢の彫刻です。8枚の板に500人の羅漢が描かれ、その中に友人や知人に似た羅漢が必ずいると言われています。
入場自由の堂内では、天井に描かれている「天女」と「雲竜」の絵や、欄間の「桐と鳳凰」「松と孔雀」の彫刻を見ることができ、釈迦如来、普賢、文珠、弥勒、 千手観音の四菩薩が奉安されています。
【占いで有名】奥山広場
釈迦堂から奥に抜けた先には奥山広場があり、三角形の形をした広場に、飲食店や土産物店、占いのお店が建ち並んでいます。
特に占いが有名で、新生児の名前相談のために奥山広場の占い師さんを訪ねる方も多いです。
【重要文化財】額堂
1861年に建立された「額堂」は、奉納された額や絵馬を飾る為のお堂です。中央には、成田不動信仰の一役を担った歌舞伎役者、七代目市川團十郎の石像が飾られています。
成田不動尊にまつわる演目が評判を呼んだことから、「成田屋」の屋号を使うようになりました。なお、現在の市川團十郎さんは十二代目です
【重要文化財】公明堂
重要文化財である公明堂は、1701年に建立された旧本堂です。釈迦堂の前の本堂です。堂内の入場は自由。大日如来、不動明王、愛染明王像が奉安されています。
奥の院
公明堂のひだり側には「奥の院」があります。扉が閉められており、7月の祇園祭、祇園会の時期にだけ開扉されます。
普段はのぞき窓から中を見ることが出来ます。
醫王殿と平和大塔
醫王殿(いおうでん)は、2017年に建立された比較的新しい建物で、病気平癒、健康長寿祈願所があります。
1984年に建立された平和大塔には写経場があり、どなたでも参加することができます。
【大庭園】成田山公園散策
成田山公園は、1928年に完成した大庭園です。平和大塔から下に降りて、以下のルートで時計回りに散策しましょう。
✅成田山公園散策ルート
また、園内には書道美術館が併設されています。入場料は500円です。
成田山公園は、桜が満開のころや梅まつり、紅葉祭りの時期が見ごろです。
梅林のシーズンは2月で、毎年「梅まつり」が開催されています。
日本の風情を感じられる庭園です。
浮御堂まで来ると折り返し地点。
庭園中央にある三つの池は菩薩の名前から付けられたそうです。
池には鯉がたくさん泳いでいました。
名取亭では、お茶菓子やアイスなどを食べながらのんびりとくつろぐことができます。
【パワースポット】雄飛の滝
「雄飛の滝」は、高さ約20メートル、幅約2.7メートルの小さな滝です。栃木県塩原の奥にある雄飛の滝を模して造られました。パワースポットととしても注目を集めている成田山公園の名所です。
また、成田山新勝寺の前には、「成田山門前 旅館 若松本店」があります。老舗の旅館で朝食には、お肉・お魚・卵を一切使用しない手作りの精進料理が食べられます。
口コミ評価も非常に高く、朝食付きで8,000円からで宿泊できるのでぜひ利用してみてください。
↓旅館 若松本店の予約は以下のサイトからどうぞ。
成田の観光ガイドブック
成田については旅行情報誌”るるぶ千葉 房総’25” や”まっぷる 千葉・房総’25”でも詳しく紹介されています。さらに、温泉や宿に関する情報は、”るるぶ温泉&宿 関東’23”に掲載されています。
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【成田山新勝寺観光モデルコース】まとめ
今回は、成田山新勝寺を巡る観光モデルコースについて解説してきました。
成田山新勝寺と表参道は東京からでも電車で1時間ほどと行きやすく、半日ほどあれば観光できます。成田空港利用者でも気軽に立ち寄れる観光地です。
さらに時間があれば、レンタカーを借りて佐原や銚子方面にも訪れてみてください。千葉の北総四都市として日本遺産に認定されています。
今回は以上です。成田観光の参考になれば幸いです。