平泉は平安末期に栄えた奥州藤原氏の都市で、浄土思想の考え方に基づいて造られた多様な寺院・庭園及び遺跡が一群として良好に保存されています。
なかでも、中尊寺は中世に奥州平泉の黄金文化が咲き誇った仏都の中心寺院で、金色堂はじめ3000余点の国宝・重要文化財を伝えています。
そのほかにも、世界遺産の構成資産である「毛越寺(もうつうじ)」や「無量光院跡」、「達谷窟」などもあり見どころは満載。
今回は、そんな平泉・中尊寺を巡る観光モデルコースと平泉で行くべき観光スポットについて解説していきます。
平泉・中尊寺観光モデルコース
ではまず、平泉・中尊寺を巡る観光モデルコースを解説していきます。
平泉・中尊寺観光モデルコースは以下の通りです。
✅平泉・中尊寺観光モデルコース
平泉の観光モデルコースは、平泉駅から出発して、毛越寺→平泉文化遺産センター→中尊寺と順番に巡り、帰路は高舘義経堂や柳之御所遺跡に立ち寄りながら平泉駅へと戻っていきます。
平泉での移動は、巡回バスかレンタサイクルの利用が便利です。巡回バス「るんるん」はJR平泉駅を起点に、一周約20分で中尊寺や毛越寺など主要観光地を巡ります。
また、新幹線でお越しの方は、一ノ関駅からのレンタカー移動もおすすめです。平泉を起点に花巻温泉や盛岡などをドライブで周遊できます。
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平泉・中尊寺の観光の見どころ
平泉の主要観光スポットは以下の通りです。
✅平泉の主要観光スポット
- 毛越寺(もうつうじ)
- 観自在王院跡
- 中尊寺金色堂
- 白山神社
- 高舘義経堂
- 無量光院跡
- 柳之御所遺跡
- 達谷窟毘沙門堂
平泉の観光の見どころは、中尊寺の「金色堂」や「白山神社」、毛越寺の「浄土庭園」、義経の終焉の地で芭蕉が”夏草や 兵共が 夢の跡”の名句を詠んだ「高舘義経堂」などがあります。
「達谷窟毘沙門堂」は離れた位置にありますが、平泉の有名な観光スポットの一つです。征夷大将軍・坂上田村麿公によって創建された御堂で、車、もしくはレンタサイクルで行くことができます。
平泉での宿泊は平泉で唯一源泉掛け流しの「奥州平泉温泉 そば庵 しづか亭」や、楽天ブロンズアワード2020受賞の「旅館 舞鶴」が人気があります。
そのほか、平泉まで車で30分に位置する「山王山温泉 瑞泉郷」も人気があります。お湯は効能豊かな源泉100%掛け流しで、美人の湯と評判です。詳細は以下リンクをチェックしてみてください。
さらに、東北地方の観光スポット・モデルコースは以下の記事で解説しているので合わせてご覧ください。
平泉で必ず行きたい9つの観光スポット
では、ここからは上記モデルコースで行ける平泉の観光スポットをそれぞれ解説していきます。
毛越寺(もうつうじ)
毛越寺は、慈覚大師によって嘉祥3年(850)に開山され、平安時代後期には奥州藤原氏二代基衡公と三代秀衡公が金堂円隆寺、嘉祥寺などの壮大な伽藍(がらん)を造営しています。
その規模は堂塔40僧坊500を数え、後に『吾妻鏡』が「霊場荘厳吾朝無双(寺院の立派であること国内に並ぶもの無し)」と記すほどの華麗さであったといわれています。
奥州藤原氏滅亡後、度重なる災禍に遭いすべての建物が焼失。現在は大泉が池を中心とする浄土庭園と平安時代の伽藍遺構がほぼ完全な状態で保存されており、国の特別史跡・特別名勝の二重の指定を受けています。
毛越寺(もうつうじ)
所在地/平泉町字大沢58
TEL/0191-46-2331
営業時間/午前8時30分から午後5時(11月5日から3月4日は午後4時30分まで)
定休日/年中無休
拝観料/大人 700円、高校生 400円、小・中学生 200円
▶公式ホームページ
観自在王院跡
観自在王院跡は奥州藤原氏二代基衡の妻が造営した寺院の遺跡です。大小二棟の阿弥陀堂跡の前面に舞鶴池を中心にした浄土庭園が広がり、境内の背後には金鶏山が位置しています。
近世までに往時の堂塔をすべて失い、庭園も荒廃して後には水田化しましたが、遺跡発掘調査の成果に基づいて伽藍遺構と庭園の修復・整備が行われ、今日の姿になりました。
毛越寺とともに浄土式庭園の典型とされ、国の名勝に指定されています。
観自在王院跡
所在地/平泉町平泉字志羅山地内
TEL/0191-46-4012
▶公式ホームページ
平泉文化遺産センター
「平泉文化遺産センター」は、世界遺産に登録された資産を含めた“平泉の文化遺産”の魅力を、パネルや映像などでわかりやすく紹介しているガイダンス施設です。
平泉で藤原氏が隆盛を極めるまでの軌跡も資料やジオラマを交えて展示しており、中尊寺や毛越寺の観光の前に見学すると、より平泉の歴史を理解することができます。
平泉文化遺産センター
所在地/平泉町平泉字花立44
TEL/0191-46-4012
営業時間/9時から17時まで(16時30分までに入館)
定休日/年末年始(12月29日から1月3日)
料金/無料
▶公式ホームページ
中尊寺
中尊寺は嘉祥3年(850年)に慈覚大師が創建した天台宗東北大本山です。後に藤原氏初代清衡が再興し、寺塔40余り、禅坊300余りの大伽藍を造営、平泉文化の象徴となりました。
奥州藤原氏滅亡後は仏堂の多くが失われましたが、金色堂、経蔵、金色堂覆堂など6件の国宝・重要文化財建造物のほか、全盛期の遺跡が良好な状態で保存されています。
中尊寺
所在地/平泉町平泉字衣関202
TEL/0191-46-2211
拝観時間/3月1日から11月3日まで8:30〜17:00
11月4日から2月末日まで8:30〜16:30
定休日/年中無休
拝観料/大人 800円、高校生 500円、中学生 300円、小学生 200円
▶公式ホームページ
中尊寺金色堂
中尊寺の金色堂は天治元年(1124)、奥州藤原氏の初代清衡が12世紀始めから四半世紀をかけて造営した寺院です。
建物は漆の上から金箔を張った阿弥陀堂建築の霊廟で、堂内部の須弥壇の下には初代の清衡公、二代の基衡公、三代の秀衡公の棺と四代泰衡の首級が安置されています。
また、およそ800年前に造られて以降、一度も焼失することなく中尊寺創建当初の姿を今に伝える国宝建造物第一号です。
白山神社
金色堂の北側に位置する「白山神社」は中尊寺鎮守の一つです。中尊寺よりも歴史が古く、中尊寺を開山した慈覚大師によってこの地に祀られたといわれています。
神社の拝殿の手前にある白山神社能舞台は、嘉永2(1849)年の消失後、同6(1853)年に竣工したもの。
橋掛、楽屋などを完備した構成の近世能舞台遺構としては東日本では唯一とされ、平成15年5月に国の重要文化財に指定されています。
高舘義経堂
高館は中尊寺の東方にある丘陵で、源頼朝に追われ、藤原秀衡を頼って平泉に逃れた義経が、文治5年(1189年)、最期を遂げた居館のあった場所とされています。
丘の頂上には、天和3年(1683)、仙台藩主第四代伊達綱村公が義経を偲んで建てた義経堂があり、中には義経公の木造が安置されています。
また、高館からの眺望は平泉随一といわれ、平泉を訪れた俳人・松尾芭蕉は100年にわたり平泉文化を築き上げた奥州藤原氏の栄華や、この地に散った義経公を思い「夏草や 兵共が 夢の跡」の名句を詠みました。
高舘義経堂
所在地/平泉町平泉字柳御所14
TEL/0191-46-3300
営業時間/午前8時30分から午後4時30分
(11月5日から3月4日は午後4時まで)
定休日/年中無休
料金/大人・高校生 300円、小・中学生 100円
交通アクセス/
▶公式ホームページ
無量光院跡
無量光院跡は、奥州藤原氏三代秀衡が京の宇治平等院鳳凰堂を模して建立した寺院の遺跡です。
奥州藤原氏の滅亡後に火災などで建造物は焼失。遺跡のほとんどが水田化し、池跡、中島、礎石のみが残っています。
南北に長い伽藍の中心線は西の金鶏山と結ばれており、春と秋の年2回、その稜線上には、夕刻になると日輪が下がり、一日のうちで最も荘厳な落日の一瞬が現れます。
無量光院跡
所在地/平泉町平泉花立44
TEL/0191-46-4012(平泉文化遺産センター)
▶公式ホームページ
柳之御所遺跡
柳之御所遺跡は、鎌倉時代の書「吾妻鏡」に見られる奥州藤原氏の政庁「平泉館」跡であると推定されています。
発掘調査により、堀、建物、池、塀などの遺構とともに膨大かつ多様な遺物が出土。平泉文化に関わる貴重な資料の多くが良好な状態で発見されています。
平成9年に国史跡に指定され、現在は学術調査を基にした復元整備が行われ、史跡公園として公開されています。
柳之御所遺跡
所在地/平泉町平泉字伽羅楽108-1
TEL/0191-46-2110(平泉観光協会)
営業時間/9:00~17:00(11月〜3月 9:00〜16:30)
休園日/年末年始
料金/無料
交通アクセス/平泉駅から徒歩10分
▶関連ホームページ
達谷窟毘沙門堂
801年(延暦20年)、桓武天皇の命を受けた坂上田村麻呂は、征夷大将軍としてこの地に赴き、激戦の末に蝦夷を打ち破りました。
その後、毘沙門天の加護を謝して京の清水寺を模してこの「毘沙門堂」を建立、鞍馬寺にならって108体の多門天を奉ったのが始まりとされています。
昭和21年(1946)の火災により焼失しましたが、昭和36年(1961)に再建。現在も27体の毘沙門天が残っています。国指定史跡。
また堂の左側の岩壁にある「岩面大仏」は11世紀に刻まれた北限の磨崖仏で、前九年の役と後三年の役で亡くなった敵味方の霊を供養するために源義家が彫りつけたと伝えられています。
達谷窟毘沙門堂
所在地/平泉町平泉字北沢16
TEL/0191-46-4931
営業時間/4月1日から11月23日まで8:00〜17:00
11月24日から3月31日まで8:00〜16:30
定休日/年中無休
拝観料/大人 500円、中・高校生 100円、小学生 無料
▶公式ホームページ
平泉の観光ガイドブック
平泉については旅行情報誌”まっぷる 岩手 盛岡・花巻・平泉’24” や”るるぶ岩手 盛岡 花巻 平泉 八幡平’25” でも詳しく紹介されています。さらに、温泉や宿に関する情報は”まっぷる 温泉やど 東北”に掲載されています。
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【平泉観光モデルコース】まとめ
今回は、平泉の観光モデルコースについて解説してきました。
平泉は東北新幹線を利用すれば東京からでも2時間30分ほどで行くことができる観光スポットです。仙台からは車で1時間10分ほどで行けるので日帰りでのドライブ旅行もおすすめです。
そのほか、東北地方の観光モデルコースは以下の記事で解説しているので合わせてチェックしてみてください。
今回は以上です。平泉観光の参考になれば幸いです。