知床半島は、太古の自然が色濃く残されている人気の観光地で、2005年には世界自然遺産に登録されました。カニや鮭、ホタテなどの新鮮な海鮮料理を堪能でき、良質な温泉も湧出しています。
今回は、そんな知床半島を巡る観光モデルコースと見どころ、知床で行くべき観光スポットについて解説していきます。
知床観光モデルコース
ではまず、知床半島を巡る観光モデルコースをご紹介します。
知床観光モデルコースは以下の通りです。
✅知床観光モデルコース
知床観光モデルコースは、女満別空港を出発して「網走監獄」や「オホーツク流氷館」を観光し、「小清水原生花園(網走国定公園)」、「天に続く道」に立ち寄りながら知床半島へと移動します。
知床半島では「オシンコシンの滝」、「知床五湖」、「カムイワッカ湯の滝」などの観光スポットを巡ったあと、知床峠を越えて「道の駅 知床・らうす」へと向かいましょう。
※斜里町ウトロと羅臼町を結ぶ国道334号線「知床横断道路」は、11月から4月まで通行止め
▶国道334号知床横断道路の状況
※カムイワッカ湯の滝へ向かう知床公園線(道道93号線)は6月1日〜10月31日のみ通行規制を解除。お盆の1週間はマイカー規制あり(シャトルバスを利用)。
知床観光はレンタカー移動が一般的ですが、ウトロ温泉を拠点にした観光バスツアーも開催されており、車の運転が不安な方にもおすすめです。
▶知床日帰り定期観光バスツアー <4~10月/ガイド付/ウトロ温泉or知床斜里発>
▶知床&清里1日満喫ツアー <4~11月/JR知床斜里駅・ウトロ温泉発>byウェネウサルみどり
好きなコースをリクエストできる「貸切観光タクシー」も便利です。
▶知床・網走 貸切観光タクシー <1~4名/3~8時間>
知床の観光の見どころ
知床の主要観光スポットは以下の通りです。女満別空港に近い「網走」の観光も合わせて楽しめます。
✅網走・知床の主要観光スポット
- 博物館 網走監獄
- オホーツク流氷館
- 小清水原生花園(網走国定公園)
- 天に続く道
- オシンコシンの滝
- 知床五湖
- カムイワッカ湯の滝
- 知床峠
- 道の駅 知床・らうす
網走の観光の見どころは、日本唯一の監獄博物館である「博物館 網走監獄」や、流氷とオホーツク海の生き物をテーマとした「オホーツク流氷館」などです。
知床では、知床硫黄山から湧き出る温泉が形成した「カムイワッカ湯の滝」や、周囲を原生林に囲まれた「知床五湖」での自然散策が楽しめ、知床峠からは雄大な羅臼岳を間近に見ることができます。
宿泊は網走市内や、知床・ウトロ温泉がおすすめです。なかでもウトロは知床観光の一大拠点で、大小さまざまなホテル・民宿が点在しています。
人気があるのが「北こぶし知床 ホテル&リゾート」です。ウトロ温泉において、唯一海辺に立地する大型ホテルで、客室はすべて30m²以上の広々とした空間。ホテル最上階には展望露天風呂やサウナを完備しています。
そのほか、「KIKI知床 ナチュラルリゾート」は天然温泉100%かけ流しで、じゃらんアワード2019夕食部門・接客&サービス部門 2冠を達成。「ウトロ温泉 知床第一ホテル」は、オホーツク海を一望できる絶景自慢のホテルで、楽天トラベルブロンズアワードを3年連続で受賞しています。
知床半島で人気の宿泊施設は以下リンクもチェックしてみてください。
北海道の道東地方にある釧路や根室の観光スポット・モデルコースは以下の記事で解説しています。
知床観光に便利な観光ツアー
知床観光では、雄大な大自然を満喫できるアクティビティ体験も魅力の一つです。知床五湖ガイドツアーや、知床半島クルーズは代表的なものであり、原生の自然を存分に楽しむことが出来ます。
▶知床五湖ウォーキングツアー<4~11月/午前/斜里町発>byオホーツク自然堂
なお、知床五湖ツアーは公式ホームページからも事前予約することができます。ヒグマ活動期の地上遊歩道は「知床五湖登録引率者」によるツアーに参加することが義務付けられています。
▶知床観光船おーろら号 秘境知床岬航路<6~9月/知床ウトロ発着>
▶ナイトツアー世界遺産知床の夜の星座鑑賞<6~11月>by知床ネイチャーオフィス
知床観光|行き方・交通アクセス
知床半島の最寄りの空港は、女満別空港と根室中標津空港の2つがあり、斜里町ウトロに近いのが女満別空港です。
女満別空港は新千歳、丘珠、成田、羽田、関西の国内線5都市を結んでおり、東京・羽田から1時間45分ほどで行くことができます。
新幹線や飛行機のチケットは、「ホテル・旅館」と組み合わせたダイナミックパッケージでお得に購入することができます。このようなサービスは、以下の旅行会社で取り扱われているので、ぜひチェックしてみてください。
【飛行機+ホテル】
▶【JTB】◀国内旅行・国内ツアーはJTBダイナミックパッケージ
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知床で必ず行きたい9つの観光スポット
では、ここからは上記モデルコースで訪れたい網走・知床の観光スポットをそれぞれ解説していきます。
博物館 網走監獄
博物館 網走監獄は、明治時代に実際に利用されていた”網走刑務所”の旧建造物を天都山中腹に移築・復原し、保存公開している歴史博物館です。網走刑務所は「日本一脱獄が難しい」と言われていました。
年間20万人以上が来場する道東圏の一大観光スポットで、敷地面積は東京ドーム3.5個分に相当。敷地内にある23の建物群のうち10棟は国の登録有形文化財となっています。
明治45年から昭和59年まで使用されていた獄舎「五翼放射状平屋舎房」は、刑務所の施設としては日本国内最古、木造の行刑建築としては世界最古の建物です。
蝋人形などを用いて当時の囚人の生活を再現がされ、刑務所の食堂では、収容者が食べているメニューを再現した食事を提供しています。
博物館 網走監獄
所在地/網走市呼人1-1
TEL/0152-45-2411
営業時間/9:00~17:00
※最終入館は閉館1時間前
休館日/12月31日・1月1日
料金/大人 1,500 円、大学・高校生 1,000円、小中学生 750円
▶公式ホームページ
オホーツク流氷館
オホーツク流氷館は、流氷とオホーツク海の生き物をテーマにした観光施設です。
館内ではマイナス15度の「流氷体感室」では本物の流氷に触れることができ、厳寒の海でしか見られない”流氷の天使”クリオネやフウセンウオ、ナメダンゴなどの海洋生物を飼育展示しています。
屋上では、標高207mの天都山の山頂からの360度の大パノラマが楽しめ、市内の4つの湖と遥か知床半島までを見渡すことができます。
また、一階カフェでは流氷館限定の「流氷ソフトクリーム」が人気。味はオホーツク海の塩を使った塩キャラメル味でオホーツク海の青い塩をトッピングしています。
オホーツク流氷館
所在地/網走市天都山244番地3
TEL/0152-43-5951
営業時間/5月~10月 8:30~18:00
11月~4月 9:00~16:30
年末年始(12/29〜1/5) 10:00〜15:00
※最終入館は閉館30分前
休館日/年中無休
料金/大人990円、高校生880円、小中学生770円
▶公式ホームページ
小清水原生花園(網走国定公園)
小清水原生花園は、オホーツク海と濤沸湖に挟まれた約8㎞の細長い砂丘の上に形成された天然の花畑で、4月末から9月いっぱいにかけて、200種類にも及ぶ植物を見ることができます。
特に美しいのは6~7月にエゾキスゲ、エゾスカシユリ、ハマナス、ヒオウギアヤメが咲く頃で、黄色やピンク、紫といった色とりどりの花畑が見られます。
5〜10月限定でJR原生花園駅が臨時停車駅となり、駅を起点に砂丘地帯を歩き、オホーツクの海岸まで周回する遊歩道も整備されています。
小清水原生花園
所在地/小清水町浜小清水
TEL/0152-67-5120
インフォメーションセンター/
8:30~17:30、4月・10月 9:00~17:00
休業日/11月~4月中旬
料金/無料
▶関連ホームページ
天に続く道
「天に続く道」は、国道244、334号線上にある全長約28.1kmの直線道路です。2016年に感動の絶景として航空会社の機内誌に掲載されたことで全国的に有名になりました。
まっすぐの道がはるか遠くまで伸び、天まで届いているように見えることが名前の由来。9月下旬から10月上旬頃には、道のど真ん中に夕陽が沈む絶景を見ることができます。
オシンコシンの滝
知床観光の入り口にある「オシンコシンの滝」は、チャラッセナイ川の河口付近にある滝です。途中から流れが二方向に分かれているため「双美の滝」とも呼ばれ、「日本の滝100選」にも選ばれています。
名前の由来はアイヌ語で「川下にエゾマツが群生するところ」を意味する「オ・シュンク・ウシ」から転じたもの。
標高は70m。落差は30m。滝の中ほどまで階段で登ることができ、岩盤の節理面に大きく2つに広がって流れる滝を正面から間近で見ることができます。
オシンコシンの滝
所在地/斜里郡斜里町岩尾別
TEL/0152-22-2125(知床斜里町観光協会)
料金/無料
▶公式ホームページ
オロンコ岩
オロンコ岩は、ウトロ港の観光船乗り場の脇にある高さ60mの巨岩です。その昔、このあたりに住んでいた先住民族「オロッコ族」から、この名がついたといわれています。
170段あまりの急な石段を上っていくと頂上の展望台まで行くことができ、そこからウトロの町並みや知床連山を一望できます。
オロンコ岩
所在地/斜里郡斜里町ウトロ東
TEL/0152-22-2125(知床斜里町観光協会)
▶斜里町観光協会公式ホームページ
知床五湖
「知床五湖」は、原生林に囲まれてたたずむ幻想的な5つの湖で、知床半島を代表する観光地です。多くの野生動物の生息地であり、ヒグマの爪痕やクマゲラの食痕など知床の自然の豊かさを実感することができます。
知床五湖には「高架木道」と「地上遊歩道」の2コースがあります。高架木道は往復1.6kmで所要時間40分ほど。無料で自由に散策でき、展望台からは第一湖と知床連山の大パノラマが見渡せます。
一方、地上遊歩道は知床五湖の森を歩くコースで、ヒグマも生息しています。大ループは全周で約3.0km、約3時間の時間がかかります。小ループは全周で約1.6kmで、約1時間30分ほどの時間が必要です。
なお、植生保護期間中は、事前にレクチャー(有料)を受けた後に自由に散策することができます。ヒグマ活動期の地上遊歩道は「知床五湖登録引率者」によるツアーに参加することが義務付けられています。詳しくは公式ホームページをご確認ください。
知床五湖フィールドハウス
所在地/斜里郡斜里町岩尾別
TEL/0152-24-3323
営業期間/4月下旬~11月下旬
営業時間/7:30~18:00(時期により異なる)
料金/高架木道=無料、地上遊歩道は有料
▶公式ホームページ
カムイワッカ湯の滝
「カムイワッカ湯の滝」はカムイワッカ川にかかる標高400m、落差20mの渓流瀑です。川には温泉が流入し、連続する滝のそれぞれの滝壺が野趣溢れる天然の露天風呂となっています。
一ノ滝〜四ノ滝まで4つが連続しており、落石の危険性があることから現在は一ノ滝の上部までしか立入できません。
カムイワッカとはアイヌ語で『神の水(”Kamuy-wakka”)』という意味。知床半島のほぼ中央にある活火山の硫黄山を源流とし、強い硫黄成分を含む有毒なお湯が流れてくるために生物が生息できない「魔の水」の意味も持っています。泉質は酸性が強いため、肌の弱い方は注意が必要です。
また、カムイワッカ湯の滝へ入れるのは知床公園線(道道93号線)の通行規制が解除される6月1日〜10月31日までとなります。詳細は公式ホームページをご確認ください。
知床峠
知床峠は、斜里町ウトロと羅臼町を結ぶ全長27kmの知床横断道路の頂上、知床連山の尾根筋にあたる標高738mの峠です。
峠からの眺めは知床八景の1つに選ばれており、羅臼岳やハイマツの樹海、天候が良ければ北方領土国後島も望むことができます。
※11月上旬~4月下旬の間は冬季通行止めになります。
知床峠
所在地/目梨郡羅臼町
TEL/0153-87-2126(羅臼町産業創生課)
営業時間/通行自由 ※冬期封鎖 11月初旬~4月下旬
▶関連ホームページ
道の駅 知床・らうす
道の駅「知床・らうす」では、羅臼の旬の海の幸やお土産・特産品が購入でき、2階の食堂では知床・羅臼ならではのグルメを味わうことができます。
1階には知床羅臼観光案内所があり、羅臼港から出港する観光船(夏はホエールウォッチング)の紹介や宿の案内などもしてくれます。
また、屋上は展望台になっており、東側に根室海峡と北方領土・国後島、西側には標高1661メートルの羅臼岳が一望できます。
道の駅 知床・らうす
所在地/目梨郡羅臼町本町361-1
TEL/0153-87-5151
営業時間/9:00~17:00(4月~10月)、10:00~16:00(11月~3月)
休館日/年末年始
▶公式ホームページ
北の国からロケ地
羅臼はドラマ「北の国から」のロケ地でも知られ、町中にはロケで使われていた「純の番屋」を再現した定食屋さんや、内田有紀さんがバイトをしていたコンビニ「あずまや」などがあります。
知床の観光ガイドブック
知床観光をもっと深く楽しみたい方には、以下の観光ガイドブックが役立ちます。これらのガイドブックは、モデルコースには含まれていない隠れた名所や地元ならではの体験情報も豊富に掲載されています。
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【知床1泊2日観光モデルコース】まとめ
今回は、知床1泊2日観光モデルコースについて解説してきました。
見どころの多い知床観光ですが、さらに日数があれば北海道を代表する美しい3つの湖「摩周湖・屈斜路湖・阿寒湖」を巡ってみたり、釧路・根室方面の観光も楽しめます。
北海道屈指の絶景が見られる道東地方をドライブで周遊してみてください。北海道の観光モデルコースは以下の記事でも解説しています。
今回は以上です。知床観光の参考になれば幸いです。