尾道は、古くから海運による物流の集散地として繁栄し、「坂の街」「文学の街」「映画の街」として全国的に知られています。日本遺産にも認定されており、そのレトロな町並みや多くの古寺が点在する風景は、まるで時代を遡ったかのような感覚を与えてくれます。
また、尾道は映画や文学の舞台として数多くの作品に登場しており、ロケ地を巡る旅も人気です。さらに、尾道はしまなみ海道の起点としても有名で、自転車でのサイクリングを楽しむ観光客も多く訪れます。
今回は、そんな多彩な魅力を持つ尾道を巡る観光モデルコースと、その見どころ、尾道で訪れるべき観光スポットについて詳しくご紹介します。
尾道観光モデルコース【半日】
では、尾道を半日で巡る観光モデルコースについてご紹介します。
尾道観光モデルコースは以下の通りです。
✅尾道観光モデルコース【半日】
尾道本通り商店街:
JR尾道駅から東に1.2km続くアーケード街。尾道観光のランチに最適
→ 徒歩約17分 →
千光寺山ロープウェイ:
「千光寺公園」までを約3分で結ぶロープウェイ
→ 徒歩約1分 →
千光寺公園:
尾道市内を一望できる絶景スポット
→ 徒歩約1分 →
文学のこみち:
作家や詩人の詩歌や小説の一部が刻まれた25基の自然石の文学碑が点在
→ 徒歩約3分 →
千光寺:
千光寺山中腹に位置する真言宗のお寺
→ 徒歩約2分 →
三重塔(天寧寺):
室町幕府第2代将軍・足利義詮の寄進により創建された禅寺
→ 徒歩約1分 →
猫の細道:
猫のオブジェや福石猫が集まる不思議な細道
→ 徒歩約3分 →
艮(うしとら)神社:
西暦806年に創建された尾道最古の神社
尾道観光モデルコースはJR尾道駅を出発して、尾道本通り商店街を散策した後、尾道観光のハイライトである千光寺公園へと向かいます。
千光寺公園からは坂道を下りながら、文学のこみち→千光寺→三重塔(天寧寺)→猫の細道→艮(うしとら)神社とそれぞれ観光していきましょう。
このコースは、尾道本通り商店街でのグルメ探索、坂道から眺める尾道の街並みや瀬戸内海の絶景、歴史ある寺院や映画のロケ地巡り、そして尾道ラーメンなどが見どころで、尾道ならではの魅力を存分に堪能できます。
なお、千光寺公園までは坂道が続くため、上りは千光寺山ロープウェイを利用するのが便利です。片道乗車券は500円で、ロープウェイからの景色も見逃せません。
▶千光寺山ロープウェイ
観光は日帰りでも楽しめますが、尾道駅から商店街までの間にあるリーズナブルな価格のシティホテルに宿泊して1泊2日の旅行もおすすめです。
さらに、尾道南部の「向島」でのサイクリングや、しまなみ海道のドライブも見どころの一つです。レンタカーやレンタサイクルはJR尾道駅付近で借りられます。
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広島やしまなみ海道の観光モデルコースについては以下の記事で解説しています。
では、ここからは上記モデルコースで行ける尾道の観光スポットをそれぞれ解説していきます。
尾道本通り商店街
尾道本通り商店街は、JR尾道駅から東に1.2km続くアーケード街です。5つの通りで構成され、約400もの店舗が立ち並んでいます。
江戸時代から昭和初期の町並みを残し、歴史的建物や風情ある街並みが魅力。古民家を改装した個性的なカフェや尾道ラーメンなどがあるほか、瀬戸内産の柑橘類を使ったジュースにゼリーなどの食べ歩きも楽しめます。
千光寺山ロープウェイ
千光寺山ロープウェイは、市街地から尾道を代表する観光スポット「千光寺公園」までを約3分で結ぶロープウェイです。標高144.2mの千光寺山山頂と山麓の長江口を繋ぎ、15分ごとに運行しています。
このロープウェイでは、尾道水道や日本遺産に認定された尾道の街並みをガイドの案内とともに楽しむことができ、四季折々の美しい景色を堪能しながら空中散歩が楽しめます。
片道きっぷで登りでロープウェイを利用し、下りは徒歩で降りるのがおすすめです。
千光寺山ロープウェイ
所在地/広島県尾道市長江1丁目3
TEL/0848-22-4900
営業時間/9:00~17:15の間(15分毎に運行)
普通乗車券/大人片道 500円、往復 700円
▶公式ホームページ
千光寺頂上展望台 PEAK
2022年3月に千光寺公園に新たにオープンした展望台「PEAK(ピーク)」は、63メートルの展望デッキです。尾道水道や尾道の街並みを大パノラマで楽しむことができ、季節ごとの風景が魅力です。
特に、夏には尾道水道に上がる花火を正面に望むことができます。また、ロープウェイの山頂駅と接続したエレベーターも設置されており、ベビーカーや車いす利用者でも安心して利用できます。
千光寺公園
「千光寺公園」は、尾道市内を一望できる絶景スポットです。標高144.2mの千光寺山の山頂から中腹にかけて広がっています。
この公園は春になると「さくらの名所100選」に選ばれた約1,500本の桜が咲き誇り、ソメイヨシノやシダレザクラ、ヤエザクラなどが公園全体を美しい桜色に染め上げます。
千光寺公園駐車場
所在地/広島県尾道市東土堂町20
TEL/0848-22-7354
営業時間/8:30~17:30
定休日/12月29日~12月31日
▶公式ホームページ
文学のこみち
「文学のこみち」は、千光寺公園の山頂から千光寺まで続く静かな散歩道で、尾道にゆかりのある作家や詩人の詩歌や小説の一部が刻まれた25基の自然石の文学碑が点在しています。
温暖な気候と美しい風景で知られる尾道は、古くから多くの文人墨客に愛されてきました。散策しながら、尾道の風景や人々の心を感じつつ、千光寺の大師堂にたどり着くことができます。
千光寺
「千光寺」は、標高140mの千光寺山中腹に位置する真言宗のお寺です。大同元年(806年)に弘法大師が開基したと伝えられています。
珍しい舞台造りの朱塗りの本堂(1686年)が特徴的で、”残したい日本の音風景100選”に選定された「鐘楼」は、お寺のシンボル的な存在です。
また、33年に一度御開帳の本尊「千手観世音菩薩」は、聖徳太子の作と伝えられ、火難除けや諸願成就の観音様として多くの参拝者が訪れます。
千光寺
所在地/尾道市東土堂町15-1
TEL/0848-23-2310
拝観時間/9:00~17:00
▶公式ホームページ
三重塔(天寧寺)
天寧寺は、1367年に室町幕府第2代将軍・足利義詮の寄進により創建された禅寺です。1682年の火災で大部分が焼失しましたが、現在では本堂と、少し離れた場所に立つ国指定重要文化財の「海雲塔(三重塔)」が残っています。
この海雲塔は、もともと五重塔として1388年に建立されましたが、1692年に上部が改造され、現在の三重塔の姿になりました。この塔を背景にした風景は、尾道を代表する景色として広く知られています。
境内の本堂には、墨で描かれた迫力ある唐獅子牡丹の襖絵があり、また西側に位置する羅漢堂には、江戸時代から明治初期にかけて寄進された526体の五百羅漢像が並んでいます。羅漢堂は座禅堂としても利用されており、一般向けの座禅体験も行われています。
天寧寺
所在地/広島県尾道市東土堂町17-29
TEL/0848-22-2078
▶公式ホームページ
猫の細道
尾道の「猫の細道」は、艮神社(うしとらじんじゃ)の東側から天寧寺三重塔まで続く約200メートルの細い路地です。
猫のオブジェや福石猫が集まり、異世界に迷い込んだかのような不思議な雰囲気の中、坂道や石段を巡りながら、尾道のもう一つの魅力を堪能できます。
艮(うしとら)神社
艮神社(うしとらじんじゃ)は、西暦806年に創建された尾道最古の神社です。境内に生えている楠は推定樹齢900年とも言われ、幹の周囲は約7m。広島県の天然記念物にも指定されています。
また、映画「時をかける少女」や「ふたり」のロケ地、アニメ「かみちゅ!」の舞台として登場したことでも知られています。
艮(うしとら)神社
所在地/広島県尾道市長江1-3-5
TEL/0848-37-3320
▶関連ホームページ
尾道観光モデルコース【向島】
向島は尾道市街の南対岸に浮かぶ有人離島で、「瀬戸内しまなみ海道」の本州玄関口でもあります。本州とは海上道路橋である「尾道大橋」としまなみ海道の「新尾道大橋」によって結ばれているため、陸路からタクシーやバス、マイカーで島へ渡ることができます。
さらに、本土から渡船やフェリーでもわずか5分ほどで渡ることができるため、島観光やサイクリングで訪れる人も多いです。
ここからはそんな向島を自転車で巡る観光モデルコースをご紹介します。
尾道観光モデルコース【向島】
向島観光モデルコースは以下の通りです。
✅尾道観光モデルコース【向島】
向島の観光モデルコースは尾道で自転車を借りて「渡船」に乗って向島へ上陸します。島は1周約18kmで、自転車であれば2時間ほどで回ることができます。
※渡船は3社あり、利用料金は100円程度です。
▶尾道~向島のフェリー
1916年創業の「住田製パン所」は、100年以上の歴史を持つパン屋さんで、店内には昔ながらのあんぱんやネジパンなど、常時15種類ほどのパンが並びます。
その近くには、1930年創業の「後藤鉱泉所」があり、サイダーやラムネ、ミルクセーキといった昭和を感じる飲み物が並ぶ老舗の飲料水メーカーです。特に、幻のサイダーといわれる「マルゴサイダー」は全国から多くの人が訪れるほどの人気商品です。
また、岩子島厳島神社の大鳥居は、大潮の満潮時には海上に立つ姿が魅力的で、多くの観光客を引きつけています。この鳥居は、神社の境内西側の海岸に建てられており、映画のロケ地としてもよく利用されています。
さらに、標高283mの高見山は、山頂から四国山脈や瀬戸内海に浮かぶ島々を一望できる「国立公園」として知られ、桜や夕日の名所としても人気があります。
また、車があればしまなみ海道の観光スポットも巡ってみてください。日帰りでも充実した旅行になります。
しまなみ海道の観光モデルコースについては以下の記事で解説しています。
尾道観光のガイドブック
尾道観光をもっと深く楽しみたい方には、以下の観光ガイドブックが役立ちます。これらのガイドブックは、モデルコースには含まれていない隠れた名所や地元ならではの体験情報も豊富に掲載されています。
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尾道観光に便利な人気宿泊施設
尾道の観光を満喫するためには、快適な宿泊が欠かせません。ここでは、モデルコースに最適な立地の宿泊施設をいくつかご紹介します。
尾道では、海沿いにあるリーズナブルな価格で泊まれるビジネスホテルや、サイクリスト向けのホテルが人気があり、なかでも口コミ評価が高いのが以下の5つのホテルです。
ホテルアルファーワン尾道
ホテルアルファーワン尾道は、尾道駅から徒歩6分のシンプルなホテルです。
シンプルな内装のコンパクトな客室で、全室インターネット接続無料。朝食は和洋食ビュッフェを楽しめます。そのほか、レンタサイクルとコインランドリーを利用可能です。
天然温泉 尾道みなと館
天然温泉 尾道みなと館は、楽天トラベルアワードを4年連続受賞している評価の高い宿です。
尾道駅より徒歩12分に位置する尾道市街地唯一の天然温泉付プチリゾートホテル。古民家を利用した雰囲気良く情緒あふれる客室と、源泉掛け流しの天然ラジウム温泉を堪能できます。
グリーンヒルホテル尾道
グリーンヒルホテル尾道は、尾道駅より徒歩約2分。尾道観光の拠点に最適なシティホテルです。
尾道水道を眺める抜群のロケーション。朝食会場は、開放的なガラス張りの店内で尾道水道の景色を一望できます。
Hotel cycle | ONOMICHI U2
ONOMICHI U2は、サイクリスト専用ホテル「HOTEL CYCLE」を軸にサイクルショップやレストランを備えた複合施設です。
尾道水道沿いに2014年3月OPENした新しい施設で、JR尾道駅より徒歩にて約5分。サイクリストだけでなく、観光・ビジネス利用に最適なホテルです。
urashima INN -GANGI-
「urashima INN」は、2021年春に新しくオープンしたホテルで、JR「尾道」駅より徒歩7分。尾道本通り商店街までは徒歩1分と観光に便利な場所にあります。
客室は全室から尾道水道が見わたせるオーシャンビュー。海を眺めながらゆったりとした時間を過ごすことができます。
【尾道半日観光モデルコース】まとめ
今回は、尾道を半日で巡る観光モデルコースについて解説してきました。
尾道は山陽道にあり、四国方面からもアクセスの良い観光地です。市内観光で1日、向島でサイクリングをするなら1泊2日で充実した旅行になります。
また、車を借りてしまなみ海道を1泊2日で巡ってみるのもオススメです。以下の記事でも観光モデルコースを解説しているのでぜひチェックしてみてください。
今回は以上です。尾道観光の参考になれば幸いです。