日本のスイーツ業界は、専門店ならではの「品質」「ブランド」「ギフト需要」を武器に独自の市場を築いてきました。特にチェーン展開しているスイーツ店は、日常使いから手土産・イベント需要まで幅広く対応し、全国に店舗網を広げています。
そして、近年はシャトレーゼのように製造から販売までを一貫するモデルや、専門特化型チェーンの成長により、市場は再編と拡大の両方が進んでいます。
この記事では、日本国内の主要スイーツチェーンを店舗数ベースで整理しながら、それぞれの特徴や違い、さらに業界の構造や最新トレンドまで詳しく解説していきます。
スイーツチェーン店の店舗数ランキング(日本)
まずは、日本国内の主要スイーツチェーンを店舗数の多い順にまとめました。
| 順位 | チェーン名 | 店舗数(目安) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1位 | サーティワン アイスクリーム | 約1,080店舗 | アイス専門・全国展開 |
| 2位 | ミスタードーナツ | 約1,040店舗 | ドーナツ最大手 |
| 3位 | シャトレーゼ | 約830店舗 | 和洋菓子・高コスパ |
| 4位 | 不二家 | 約750店舗 | 老舗洋菓子チェーン |
| 5位 | 銀座コージーコーナー | 約420店舗 | 手土産・ケーキ強い |
| 6位 | ビアードパパ | 約300店舗 | シュークリーム専門 |
| 7位 | ゴンチャ | 約225店舗 | スイーツドリンク |
| 8位 | ヨックモック | 約167店舗 | ギフト菓子 |
| 9位 | 洋菓子のモロゾフ | 約160店舗 | 百貨店中心 |
| 10位 | アンリ・シャルパンティエ | 約95店舗 | 焼き菓子・高級路線 |
| 11位 | クリスピー・クリーム | 約90店舗 | ドーナツ専門 |
| 12位 | ステラおばさんのクッキー | 約75店舗 | クッキー量り売り |
| 13位 | マネケン | 約50店舗 | ワッフル専門 |
| 14位 | パステル | 約30店舗 | プリン専門 |
| 15位 | キルフェボン | 約20店舗 | 高級タルト |
スイーツ業界の最大の特徴は、「サーティワン」と「ミスタードーナツ」の2強が1,000店舗規模で圧倒的な存在感を持っています。
その一方で、シャトレーゼは和洋菓子からアイスまで幅広く展開しながら急成長しており、近年の市場で最も勢いのあるチェーンとして注目されています。
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スイーツチェーンの特徴と業界構造
スイーツチェーンは明確なビジネスモデルの違いがあります。
まず代表的なのが、シャトレーゼや不二家のような「総合スイーツ型」です。ケーキ・焼き菓子・和菓子・アイスなどを幅広く扱い、日常利用からギフトまで対応できるのが強みです。特にシャトレーゼは自社工場での一貫生産により、価格と品質を両立させています。
次に、ビアードパパやマネケンのような「専門特化型」です。シュークリームやワッフルなど商品を絞ることで、ブランド力と回転率を高め、駅ナカや商業施設で強みを発揮しています。
三つ目は、モロゾフやヨックモックのような「百貨店・ギフト型」です。店舗数はそこまで多くないものの、贈答用としてのブランド価値が高く、安定した需要を持っています。
そして、サーティワンやミスタードーナツのような「日常インフラ型」です。家族利用や気軽な間食として定着しており、圧倒的な店舗数で市場を支えています。
都道府県別 スイーツチェーン店 店舗数一覧
※総店舗数は主要チェーン(ミスタードーナツ・シャトレーゼ・サーティワン・不二家・銀座コージーコーナー等)をもとにした推定値です(単純合算ではありません)
※銀座コージーコーナーは「焼菓子のみ取扱店舗」を除外し、生ケーキ取扱店のみで集計
| 都道府県 | 総店舗数(推定) | ミスタードーナツ | シャトレーゼ | サーティワン | 不二家 | 銀座コージーコーナー |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 北海道 | 約150 | 54 | 33 | 33 | 26 | 0 |
| 青森県 | 約40 | 12 | 10 | 11 | 1 | 5 |
| 岩手県 | 約45 | 9 | 6 | 9 | 11 | 13 |
| 宮城県 | 約110 | 20 | 23 | 21 | 61 | 17 |
| 秋田県 | 約30 | 7 | 9 | 6 | 5 | 11 |
| 山形県 | 約35 | 7 | 10 | 7 | 15 | 7 |
| 福島県 | 約100 | 14 | 19 | 11 | 56 | 13 |
| 茨城県 | 約100 | 16 | 25 | 21 | 56 | 8 |
| 栃木県 | 約80 | 13 | 18 | 12 | 32 | 7 |
| 群馬県 | 約70 | 15 | 15 | 13 | 21 | 8 |
| 埼玉県 | 約180 | 61 | 46 | 59 | 51 | 60 |
| 千葉県 | 約160 | 48 | 41 | 46 | 51 | 39 |
| 東京都 | 約300 | 100 | 75 | 137 | 59 | 76 |
| 神奈川県 | 約250 | 66 | 53 | 83 | 60 | 52 |
| 新潟県 | 約70 | 19 | 11 | 16 | 23 | 19 |
| 富山県 | 約35 | 8 | 11 | 11 | 5 | 4 |
| 石川県 | 約45 | 15 | 11 | 11 | 6 | 4 |
| 福井県 | 約30 | 11 | 7 | 6 | 10 | 0 |
| 山梨県 | 約40 | 5 | 25 | 6 | 3 | 2 |
| 長野県 | 約60 | 12 | 19 | 18 | 10 | 10 |
| 岐阜県 | 約60 | 16 | 18 | 17 | 5 | 7 |
| 静岡県 | 約90 | 26 | 28 | 30 | 9 | 12 |
| 愛知県 | 約150 | 67 | 52 | 73 | 23 | 31 |
| 三重県 | 約50 | 15 | 13 | 19 | 8 | 7 |
| 滋賀県 | 約35 | 11 | 10 | 9 | 6 | 0 |
| 京都府 | 約50 | 19 | 15 | 17 | 11 | 0 |
| 大阪府 | 約170 | 105 | 44 | 77 | 32 | 12 |
| 兵庫県 | 約130 | 59 | 28 | 55 | 12 | 7 |
| 奈良県 | 約40 | 12 | 11 | 16 | 4 | 3 |
| 和歌山県 | 約35 | 9 | 10 | 9 | 8 | 1 |
| 鳥取県 | 約20 | 5 | 4 | 5 | 1 | 0 |
| 島根県 | 約25 | 4 | 7 | 7 | 2 | 0 |
| 岡山県 | 約40 | 12 | 14 | 13 | 7 | 2 |
| 広島県 | 約60 | 23 | 15 | 23 | 7 | 4 |
| 山口県 | 約40 | 10 | 12 | 13 | 2 | 0 |
| 徳島県 | 約25 | 5 | 6 | 6 | 3 | 1 |
| 香川県 | 約30 | 8 | 4 | 9 | 6 | 4 |
| 愛媛県 | 約35 | 9 | 14 | 8 | 5 | 0 |
| 高知県 | 約20 | 4 | 5 | 7 | 0 | 0 |
| 福岡県 | 約120 | 57 | 48 | 57 | 18 | 0 |
| 佐賀県 | 約25 | 6 | 9 | 7 | 4 | 0 |
| 長崎県 | 約35 | 13 | 12 | 9 | 1 | 0 |
| 熊本県 | 約50 | 18 | 16 | 16 | 7 | 0 |
| 大分県 | 約30 | 7 | 10 | 12 | 1 | 0 |
| 宮崎県 | 約30 | 9 | 10 | 8 | 1 | 0 |
| 鹿児島県 | 約35 | 10 | 14 | 11 | 1 | 0 |
| 沖縄県 | 約40 | 21 | 0 | 10 | 0 | 0 |
都道府県別から見るスイーツチェーン店の傾向
この分布を見ると、スイーツチェーンは「全国均等に広がるブランド」と「特定エリアに強いブランド」が混在する、やや複雑な構造になっているのが特徴です。
まず、ミスタードーナツやサーティワンアイスクリームのようなブランドは全国的にバランスよく展開しており、どの都道府県でも一定数の店舗が存在します。特に東京都・大阪府・愛知県といった大都市圏では数が大きく伸びており、商業施設や駅ナカ需要と強く結びついていることが分かります。
一方で、シャトレーゼはロードサイド型の出店が多く、山梨・長野・郊外エリアで存在感が強くなっています。都市中心部よりも、車移動を前提とした地域で店舗数が伸びやすい構造です。
さらに特徴的なのが、不二家の分布です。宮城・福島・茨城といった一部エリアで極端に店舗数が多く、地域ごとのフランチャイズや歴史的な展開の影響が色濃く出ています。全国一律ではなく「局所的に強い」典型例と言えるでしょう。
また、銀座コージーコーナーは関東圏への集中が非常に強く、東京都・埼玉県・神奈川県で大きなシェアを持つ一方、それ以外の地域ではほとんど展開が見られません。この偏りはスイーツチェーンの中でも特に顕著です。
スイーツ業界の動向(成長・変化)
スイーツ業界は現在、大きく3つの流れの中にあります。
まず一つ目は、「チェーン化と個人店の減少」です。原材料費や人件費の上昇により、小規模な個人店は厳しい状況にあり、資本力のあるチェーン店がシェアを拡大しています。
二つ目は、「専門店の強化」です。シュークリームやタルト、ドリンクなど特定ジャンルに特化したブランドがSNSを中心に人気を集め、効率的な出店を進めています。
三つ目は、「高コスパ路線の台頭」です。シャトレーゼのように価格を抑えながら品質を維持するモデルが支持されており、今後も拡大が続くと見られています。
まとめ|スイーツチェーン店の店舗数ランキング
スイーツチェーンの店舗数ランキングでは、サーティワンやミスタードーナツが圧倒的な規模で市場をリードし、シャトレーゼや不二家などの総合型チェーンがそれに続く構造となっています。しかし業界全体を見ると、
日常型(サーティワン・ミスド)
総合型(シャトレーゼ・不二家)
専門型(ビアードパパ・マネケン)
ギフト型(ヨックモック・モロゾフ)
といった多様な業態が共存しており、単純な店舗数だけでは競争力を測ることはできません。
今後は、価格・品質・ブランド体験のバランスがより重要になり、単なる出店数ではなく「どの市場を取るか」が成功の鍵となっていくでしょう。スイーツ業界は今、「規模」だけでなく「価値」で競う時代へと移行しています。














