日本の寿司チェーンは、「回転寿司」「持ち帰り寿司」「宅配寿司」など複数の業態に分かれており、外食業界の中でも特に構造が複雑なジャンルです。近年は回転寿司チェーンの大型化・郊外展開が進む一方で、デリバリーやテイクアウト専門ブランドも安定した需要を維持しています。
また、スシロー・くら寿司・はま寿司といった大手3社が市場の中心を占めており、店舗数・売上ともにトップ争いを繰り広げています。一方で、地域密着型の中堅チェーンや高価格帯の寿司店も一定の存在感を持っています。
この記事では、寿司チェーンの店舗数ランキングを軸に、業態ごとの違いや特徴、さらに地域別の出店傾向まで詳しく解説していきます。
寿司チェーン店舗数ランキング(日本)
まずは、日本国内における主な寿司チェーンを店舗数の多い順にまとめました。
日本国内の回転寿司チェーンは、スシロー・はま寿司・くら寿司が圧倒的な規模を持っています。一方で、4位の銀のさらは宅配寿司という異なる業態で上位に入っており、デリバリー市場の強さも見逃せません。
また、ちよだ鮨や小僧寿しのような持ち帰り専門チェーンも一定の規模を維持しています。さらに、銚子丸やにぎり長次郎のような高価格帯チェーンも存在しており、「安い回転寿司」と「やや高級な寿司」の中間市場も形成されています。
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寿司チェーンの特徴と業界構造
寿司チェーンは大きく4つのタイプに分類できます。
まず一つ目は、スシローやくら寿司のような「低価格・回転寿司型」です。100円〜150円程度の価格帯で提供し、ファミリー層を中心に圧倒的な集客力を持っています。郊外の大型店舗が多く、駐車場完備が基本です。
二つ目は、はま寿司やかっぱ寿司などの「バランス型回転寿司」です。価格と品質のバランスを取りつつ、広い客層に対応しています。
三つ目は、銀のさらやちよだ鮨のような「テイクアウト・宅配型」です。外食ではなく、自宅で寿司を楽しむ需要を取り込んでおり、コロナ以降も安定した市場を維持しています。
四つ目は、銚子丸やにぎり長次郎のような「高価格帯寿司チェーン」です。職人が握るスタイルやネタの質にこだわり、一般的な回転寿司よりも高い満足度を提供しています。
寿司チェーン比較表(価格・客層・特徴)
| チェーン | 価格 | 客層 | 業態 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| スシロー | 安い | ファミリー | 回転 | 最大手 |
| はま寿司 | 安い | 幅広い | 回転 | 拡大中 |
| くら寿司 | 安い | ファミリー | 回転 | 独自システム |
| かっぱ寿司 | 普通 | ファミリー | 回転 | 安定 |
| 銀のさら | 高め | 家族 | 宅配 | デリバリー |
| 銚子丸 | 高い | 大人 | 店舗型 | 高品質 |
| にぎり長次郎 | 高い | 大人 | 店舗型 | 職人系 |
寿司チェーンは価格だけでなく、「店で食べるか」「持ち帰るか」「宅配するか」で選び方が大きく変わる業態です。そのため、単純な安さだけでなく利用シーンに応じた選択が重要になります。
近年はくら寿司のようにエンターテインメント性を取り入れるチェーンや、銚子丸のようにネタの品質を重視するチェーンなど、各社が独自の価値を打ち出しています。
また、非回転型の注文システム(魚べいなど)が増えている点も特徴で、従来の「回る寿司」から進化した形態が主流になりつつあります。さらに、地域系チェーンが観光需要と結びついて人気を集めるなど、今後は「体験価値」や「地域性」がより重要になっていくと考えられます。
都道府県別 寿司チェーン店舗数一覧
日本全国の主要回転寿司チェーン(スシロー・はま寿司・くら寿司)をもとに、都道府県別の店舗数を一覧でまとめました。
※総店舗数は主要3チェーンに加え、かっぱ寿司などを含めた推定値(約)です
北海道・東北
| 都道府県 | 総店舗数(推定) | スシロー | はま寿司 | くら寿司 |
|---|---|---|---|---|
| 北海道 | 約70 | 16 | 27 | 10 |
| 青森県 | 約20 | 4 | 6 | 5 |
| 岩手県 | 約15 | 3 | 7 | 3 |
| 宮城県 | 約50 | 7 | 14 | 8 |
| 秋田県 | 約15 | 3 | 4 | 3 |
| 山形県 | 約15 | 3 | 7 | 4 |
| 福島県 | 約25 | 6 | 13 | 2 |
関東
| 都道府県 | 総店舗数(推定) | スシロー | はま寿司 | くら寿司 |
|---|---|---|---|---|
| 茨城県 | 約60 | 13 | 27 | 7 |
| 栃木県 | 約40 | 7 | 16 | 3 |
| 群馬県 | 約40 | 6 | 10 | 4 |
| 埼玉県 | 約120 | 35 | 41 | 27 |
| 千葉県 | 約120 | 42 | 40 | 23 |
| 東京都 | 約220 | 70 | 56 | 68 |
| 神奈川県 | 約150 | 51 | 50 | 42 |
中部
| 都道府県 | 総店舗数(推定) | スシロー | はま寿司 | くら寿司 |
|---|---|---|---|---|
| 新潟県 | 約30 | 4 | 12 | 4 |
| 富山県 | 約20 | 6 | 7 | 4 |
| 石川県 | 約20 | 4 | 7 | 4 |
| 福井県 | 約20 | 5 | 7 | 3 |
| 山梨県 | 約15 | 4 | 6 | 3 |
| 長野県 | 約30 | 10 | 9 | 5 |
| 岐阜県 | 約40 | 13 | 13 | 7 |
| 静岡県 | 約70 | 15 | 25 | 12 |
| 愛知県 | 約150 | 50 | 38 | 40 |
近畿
| 都道府県 | 総店舗数(推定) | スシロー | はま寿司 | くら寿司 |
|---|---|---|---|---|
| 三重県 | 約30 | 12 | 13 | 8 |
| 滋賀県 | 約30 | 11 | 8 | 8 |
| 京都府 | 約40 | 15 | 9 | 22 |
| 大阪府 | 約180 | 57 | 28 | 73 |
| 兵庫県 | 約100 | 33 | 16 | 30 |
| 奈良県 | 約30 | 9 | 7 | 10 |
| 和歌山県 | 約20 | 5 | 9 | 7 |
中国・四国
| 都道府県 | 総店舗数(推定) | スシロー | はま寿司 | くら寿司 |
|---|---|---|---|---|
| 鳥取県 | 約10 | 3 | 2 | 3 |
| 島根県 | 約10 | 1 | 4 | 2 |
| 岡山県 | 約30 | 8 | 7 | 6 |
| 広島県 | 約40 | 13 | 13 | 11 |
| 山口県 | 約30 | 10 | 9 | 5 |
| 徳島県 | 約20 | 7 | 5 | 2 |
| 香川県 | 約20 | 8 | 9 | 4 |
| 愛媛県 | 約20 | 10 | 8 | 6 |
| 高知県 | 約10 | 5 | 5 | 2 |
九州・沖縄
| 都道府県 | 総店舗数(推定) | スシロー | はま寿司 | くら寿司 |
|---|---|---|---|---|
| 福岡県 | 約100 | 30 | 20 | 26 |
| 佐賀県 | 約15 | 7 | 2 | 4 |
| 長崎県 | 約20 | 6 | 6 | 3 |
| 熊本県 | 約30 | 7 | 12 | 6 |
| 大分県 | 約20 | 7 | 5 | 6 |
| 宮崎県 | 約20 | 8 | 7 | 4 |
| 鹿児島県 | 約20 | 5 | 10 | 6 |
| 沖縄県 | 約30 | 8 | 13 | 8 |
都道府県別寿司チェーンの傾向・分析
この一覧から見えてくるのは、回転寿司チェーンが全国均一に見えて、実はチェーンごとに出店戦略が大きく異なるという点です。
まず、はま寿司は地方での店舗数が非常に多く、茨城県や福島県などでトップクラスの出店数を誇ります。全国的に見ても地方都市・郊外での出店が強く、ロードサイド型・ファミリー需要重視の戦略が明確です。人口規模がそれほど大きくない地域でも安定して店舗を展開しているのが特徴です。
一方、スシローは都市部・地方ともにバランスよく出店していますが、特に都市圏での存在感が強く、東京都・大阪府・愛知県などではトップクラスの店舗数となっています。高回転・ブランド力を活かした広域展開型で、全国どこでも一定のシェアを確保する戦略が見て取れます。
そして、くら寿司は関西圏での強さが際立っています。大阪府73店舗、京都府22店舗といった数字からもわかるように、発祥地である関西では圧倒的な存在感を持ち、地域密着+都市集中型のハイブリッド戦略を採用しています。一方で地方ではやや出店が抑えられている地域もあり、エリアによって濃淡があるのが特徴です。
全体として見ると、
- はま寿司:地方・郊外に強い全国拡大型
- スシロー:都市+地方バランス型(ブランド主導)
- くら寿司:関西中心+都市集中型
という構図がはっきりと分かれています。
また、東京都・大阪府・神奈川県といった大都市圏では3チェーンがほぼ拮抗し、「激戦エリア」となっている一方、地方では特定チェーンが優勢になるケースが多く、地域ごとに勢力図が大きく異なるのも特徴です。
まとめ|寿司チェーン店舗数ランキング
寿司チェーン店舗数ランキングでは、スシロー・はま寿司・くら寿司の3強が圧倒的な規模を持ち、市場の中心を担っています。
しかしその一方で、宅配・テイクアウト・高価格帯といった多様な業態が共存しており、単純な回転寿司だけでは語れないのが特徴です。
また、地域ごとの出店傾向や利用シーンの違いも大きく、外食・中食・内食のすべてに関わる業態として、今後も安定した需要が続くと考えられます。





















