北海道の人気サイクルルート「トカプチ400」は、十勝平野と日高山脈の広大なスケールが魅力で、農業・酪農の田園風景や、雄大な十勝の景色を存分に感じられるサイクルルートとなっています。
今回はそんな「トカプチ400」の基本情報と全体地図、観光の見どころなどを解説していきます。
トカプチ400とは?
トカプチ400とは、北海道東部に広がる十勝平野をJR帯広駅を起終点とし、8の字に周遊する総延長約400kmのサイクルルートです。
コースには十勝地方で指定されている3か所の日本風景街道(シーニックバイウェイ)が含まれ、日高山脈と十勝平野の大パノラマを眺めながらのサイクリングが楽しめます。
国指定のナショナルサイクルルート
トカプチ400は、日本を代表するサイクルルートとして国土交通省が指定する「ナショナルサイクルルート」に令和3年5月31日に道内で初めて指定されました。
ナショナルサイクルルートとは、優れた観光資源を有機的に連携したサイクルツーリズムの推進により、日本における新たな観光価値を創造し、地域の創生を図るのが狙いで、一定の水準を満たすルートを国が「ナショナルサイクルルート」として指定しています。
今回の指定は第2弾で「トカプチ400」のほか、「太平洋岸自転車道」と富山県の「富山湾岸サイクリングコース」も指定され、現在は合計6ルートとなりました。
トカプチ400の見どころ
トカプチ400のPR動画がYouTubeにて公開されています。
十勝地方は西に北海道唯一の山脈である日高山脈、東には雄大な太平洋、そして山脈から海へと流れる十勝川や湖、温泉など、広大かつ豊かな自然風景が広がっています。
北部は険しい山岳ルートで国道273号の「三国峠」は標高1139m。三国峠の手前の糠平湖には、旧国鉄士幌線のタウシュベツ川橋梁があり、美しいアーチを描く「廃墟」を展望台から眺めることができます。
さらにルート上には道の駅が複数設定されており、現地の畜産や酪農と一体で運営される「ファームレストラン」や十勝川温泉などの観光施設も充実しています。
アイヌ語?トカプチの名前の由来
トカプチとは、十勝川および十勝の地方名としてアイヌ民族が使っていた十勝の旧名称です。
アイヌ語で乳を意味する「トカプチ」が語源と言われ、十勝川の河口が乳房のように2つに分かれていたのが由来とされています。
トカプチ400への行き方
トカプチ400の玄関口は、JR帯広駅ととかち帯広空港です。
JR帯広駅までは札幌駅から「特急スーパーとかち」と「特急スーパーおおぞら」が運行しており、約2時間30分~45分ほどで行くことができます。
高速バスでの移動も一般的で「ポテトライナー」なら所要時間は約3時間40分。料金はJRの半値に近い安さで移動できます。
とかち帯広空港は東京・羽田空港の1路線を結んでおり、所要時間は1時間半ほどです。
新幹線や飛行機のチケットは、「ホテル・旅館」と組み合わせたダイナミックパッケージでお得に購入することができます。このようなサービスは、以下の旅行会社で取り扱われているので、ぜひチェックしてみてください。
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トカプチ400のサイクルルート全体地図
トカプチ400は南ルート・北ルートともに反時計回りに巡っていきます。北ルートは標高1,139mの三国峠を登るので上級者向け。
帯広駅からはこのほかにも十勝川沿線コース(65㎞)や太平洋パノラマコース(75㎞)など距離の短い中級者向けのサイクリングルートも設置されています。
詳しくはこちらのリンクを参照してください。
トカプチ400のレンタサイクル営業所
トカプチ400をレンタサイクルで巡るなら以下の営業所で自転車が借りられます。
✅レンタサイクル営業所
帯広駅前に一番近いのが「とかっちゃ」でロードバイクやクロスバイク、電動クロスなど種類も豊富に揃っています。さらに十勝川温泉観光ガイドセンターでの乗り捨てもできるので効率よく観光できます。
詳しい場所についてはこちらのリンクを参照してください。
トカプチ400の主な観光名所
糠平湖・三国峠
三国峠は、北海道でも屈指のドライブルート国道273号線上にあり、北海道の国道の中で一番高い標高1,139mの峠です。
周囲はトドマツやエゾマツの樹海が広がっており、5月の終わりから6月にかけては新緑を、9月下旬から10月上旬にかけて黄葉景色を楽しむことができます。
また、三国峠の展望台脇にある休憩所では、店主自慢のハンドドリップコーヒーやソフトクリームが人気。三国峠へ向かう道中では、旧国鉄士幌(しほろ)線の廃線めぐりも楽しめます。
三国峠cafe
所在地/北海道河東郡上士幌町三股番外地(三国峠頂上)
TEL/080-1975-0407(営業期間中のみ)
営業時間/8:00~17:30、日曜営業
定休日/11月上旬から4月中旬まで冬季休業
▶ホームページ
十勝川温泉
十勝川温泉は、十勝川沿いに位置する温泉地で帯広からは車で20分の距離にあります。
太古の植物が堆積した亜炭層から湧き出るモール温泉は世界的にも珍しく、植物性の有機物を多く含んでいるのが特徴。「天然の化粧水」と称され、肌にしっとりと馴染む美人の湯として、女性客からは特に高い支持を得ています。
2004年には「次の世代に残したい北海道の宝物」として北海道遺産に選定されました。十勝川温泉で人気のホテルは以下リンクをチェックしてみてください。
▶十勝川温泉の温泉旅館・ホテル一覧(楽天トラベル)
幸福駅
幸福駅は1956年(昭和31年)に開設し、1987年(昭和62年)に広尾線廃線とともに廃止となった駅です。
駅名の縁起の良さから、廃線後も観光地として存続することになり、愛国駅から幸福駅行きの切符が「愛の国から幸福へ」のキャッチフレーズとともに一大ブームになりました。
2013年(平成25年)11月に、駅舎とその周辺を交通公園・ふれあい広場としてリニューアル。幸福・愛国駅前の売店でレプリカの切符やキーホルダーを購入することができます。
幸福駅
所在地/帯広市幸福町東1線
TEL/0155-22-8600 帯広観光コンベンション協会
売店営業時間/夏:9:00~17:30、冬:9:30~15:00 ※時期により異なる場合あり
料金/見学無料
▶公式ホームページ
湧洞湖(ゆうどうこ)
湧洞湖(ゆうどうこ)は、太平洋岸に位置する周囲約19kmの湖で、周辺には美しい原生花園が広がっており、町の文化財(記念物)に指定されています。
トカプチ400について|まとめ
トカプチ400は、帯広駅や帯広空港を利用すればアクセスしやすいサイクルルートで、目的や日程、距離に応じて半周、もしくはさらに短いルートにするなど臨機応変に対応できます。
さらに、レンタサイクルや道の駅などの休憩施設も充実しているので、安心してサイクリングが楽しめます。是非訪れてみてください。