日本のカレー業界は、チェーン店中心で発展してきた一方、実はその総数自体はそこまで多くありません。
その理由は、カレーという料理が家庭でも簡単に作れること、そして専門店として差別化するには「味・トッピング・ブランド力」が強く求められるためです。その結果、圧倒的なブランド力を持つ一社が市場を支配する構造が生まれています。
この記事では、日本国内の主要カレーチェーンを店舗数ベースで整理し、それぞれの特徴や業界の構造まで詳しく解説していきます。
カレーチェーンの店舗数ランキング(日本)
まずは、日本国内の主要カレーチェーンを店舗数の多い順にまとめました。
※カレー専門店・併設型含む
| 順位 | チェーン名 | 店舗数(目安) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1位 | カレーハウス CoCo壱番屋 | 約1,264店舗 | 圧倒的1位・トッピング自由 |
| 2位 | マイカリー食堂 | 約160店舗 | 松屋併設で急拡大 |
| 3位 | ゴーゴーカレー | 約110店舗 | 金沢カレーの代表格 |
| 4位 | 日乃屋カレー | 約100店舗 | 神田カレーGP優勝 |
| 5位 | 100時間カレー | 約45店舗 | 欧風カレー・グランプリ常連 |
| 6位 | 上等カレー | 約40店舗 | 大阪発・甘辛バランス |
| 7位 | チャンピオンカレー | 約30店舗 | 金沢カレー元祖 |
| 8位 | カレーハウス サンマルコ | 約20店舗 | 百貨店中心の高級欧風 |
| 8位 | カレーショップC&C | 約20店舗 | 京王線沿線中心 |
日本国内のカレーチェーンは、壱番屋が展開する「カレーハウスCoCo壱番屋」が圧倒的な規模です。
国内カレー専門店の中では“独占状態”に近いポジションを築いています。
2位の「マイカリー食堂」は、牛丼チェーンのインフラを活用した“併設型”という戦略で急拡大しています。単独出店ではなく、既存店舗に併設することで出店コストを抑えながら店舗数を伸ばしているのが特徴です。
また、3位の「ゴーゴーカレー」をはじめとする“金沢カレー勢”は、濃厚ルー・キャベツ・カツという独自スタイルで全国区のジャンルへと成長しています。これは単なるローカルフードから、ブランドとして確立した成功例といえるでしょう。
カレーチェーンの特徴と傾向
カレー業界は大きく4つのタイプに分類できます。
まず中心となるのが、「CoCo壱番屋」に代表されるカスタマイズ型チェーンです。トッピング・辛さ・量を自由に選べるスタイルで、幅広い層に対応できるのが強みです。これにより、リピーターを獲得しやすく、チェーン展開との相性が非常に良い業態となっています。
次に、「ゴーゴーカレー」や「チャンピオンカレー」のような地域発祥型(ご当地カレー)です。金沢カレーのように明確な特徴を持つことで、差別化に成功しています。単なるカレーではなく「ジャンル」として確立できるかが成長の鍵になります。
三つ目は、「100時間カレー」や「日乃屋カレー」のような欧風・専門志向型です。時間をかけて煮込んだルーや独自製法を武器に、グルメ志向のユーザーを取り込んでいます。神田カレーグランプリなどのイベントが成長の後押しになっています。
そして四つ目が、「マイカリー食堂」のような併設・効率化型です。既存の飲食インフラを活用することで、低コストかつスピーディーに店舗展開が可能になっています。今後このモデルはさらに増える可能性があります。
カレーチェーン比較(価格・特徴)
| チェーン | 価格帯 | 特徴 | 強み |
|---|---|---|---|
| CoCo壱番屋 | やや高い | カスタマイズ型 | 圧倒的ブランド力 |
| マイカリー食堂 | 普通 | 併設型 | コスパ・出店力 |
| ゴーゴーカレー | 普通 | 金沢カレー | 個性の強さ |
| 100時間カレー | やや高い | 欧風 | 味の深み |
| 日乃屋カレー | 普通 | 甘辛系 | バランス型 |
牛丼やラーメンと違い、カレーは家庭料理としての代替があるため、外食として選ばれるには明確な価値が必要になります。
CoCo壱番屋は“自由度”、ゴーゴーカレーは“個性”、100時間カレーは“味の深さ”といったように、それぞれが強いコンセプトを持っています。
都道府県別カレー店舗数ランキング(目安)
| 順位 | 都道府県 | 店舗数(目安) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 東京都 | 約300以上 | 外食需要最大 |
| 2位 | 大阪府 | 約200以上 | カレー文化が強い |
| 3位 | 愛知県 | 約150以上 | CoCo壱発祥地 |
| 4位 | 神奈川県 | 約140以上 | 都市型バランス |
| 5位 | 埼玉県 | 約120以上 | 郊外ロードサイド |
| 6位 | 千葉県 | 約110以上 | ファミリー需要 |
| 7位 | 福岡県 | 約90以上 | 九州の中心 |
| 8位 | 北海道 | 約80以上 | 札幌集中 |
| 9位 | 兵庫県 | 約80以上 | 関西圏 |
| 10位 | 静岡県 | 約70以上 | 東西バランス |
都道府県別に見ると、カレーチェーンは典型的な全国均等型ビジネスであることが分かります。ラーメンのように地域色が強い業態とは異なり、カレーはどの地域でも一定の需要があるため、全国にバランスよく出店されています。
特に「CoCo壱番屋」は全国ほぼすべてのエリアをカバーしており、地方都市でも安定した集客が可能です。この“どこでも成立する業態”という点が、1,000店舗超えを実現できた最大の理由です。
一方で、金沢カレー系は北陸、欧風カレー系は都市部に多いなど、ジャンルごとの偏りも見られます。
まとめ|カレーチェーンの店舗数ランキング
カレーチェーンの店舗数ランキングでは、CoCo壱番屋が圧倒的な規模で市場をリードしています。しかし業界全体を見ると、
・カスタマイズ型(CoCo壱番屋)
・併設型(マイカリー食堂)
・地域特化型(金沢カレー)
・専門店型(欧風カレー)
といった多様な業態が存在しています。
また、カレー業界は店舗数自体がそれほど多くない市場であり、参入障壁は低そうに見えて実は“ブランド勝負”の世界です。今後も大きなプレイヤーの構造は変わりにくい一方で、新しいコンセプトを持つ中規模チェーンが伸びてくる余地は十分にある市場といえます。